最初は、日本本来の森の存在も林と森の違いも分からなかった子供たちが、
総合学習の時間に受講したシルワの森の講座で、覚醒し知識を昇華してくれていました。
発表してくれた児童の素晴らしい感想文の一部を抜粋して、ご紹介します。
日本が世界に誇れる子供たちを代表したメッセージです。
『森の学習をして、植物は、光合成をして二酸化炭素(と太陽エネルギー)を吸収して、
酸素に変えてくれるという、役割があることを知りました。
植物が私たち人間が生きていく中でとても大切な存在であることを知りました。
それなのに、自然破壊が進み、原生林の森が殆ど無くなっていると知り、驚きました。』
『森は、多くの動植物の棲み家であり、生物多様性を守るために重要です。
小さな行動が集まれば、大きな変化を生むことができます。
G20の皆さん、私たちの未来のために地球温暖化対策に力を入れてください。
私たちも精一杯、頑張ります。みんなで力を合わせて森を護りましょう!!』
(細かな森の実情は、分からないけれど)『いまの地球環境は、絶対に変えなければならないということは、
分かります。葉っぴぃの森が地球環境を少しでも良くして、地球温暖化の勢いを
少しだけでも抑えられるなら、日本だけでなく、世界で取り組んだ方が良いと思いました。
もしそれが出来たら、ぼくらが繋いでいく未来が少し変わるのではないかなと思いました。』
世界27ヵ国から集ま55名の使節団の皆さまの前で
堂々と想いを言葉にのせる子供たちの姿に聴講者は、感動しました。
在るものを活かす『生態系機能回復式 植生復元』実験地
Before2016.12
After2022.5.28
本植樹祭は、当法人を通じて、環境省が推進する「つなげよう、支えよう森里川海」プロジェクトへ賛同し、推進しております。
本植樹祭は、当法人を通じて、(公社)国土緑化推進機構様より、
『災害に強いめぐりの森づくり』緑の募金助成事業へ認定いただいており、
第25回湘南国際村めぐりの森植樹祭より、同法人とパートナーシップで対峙する植樹プロジェクトとして、公募事業より直接事業へ格上げされました。
植樹祭当日は、株式会社サンケイアイの撮影が入ります。
撮影されました動画は、YouTubeにて公開予定のため、ご期待ください。
2015.12撮影
2017.8撮影
2022.8撮影
強剪定された作業道の大地再生の手当前Before
手当後のAfter
Before
After
皆さまには、森づくりを日頃より応援いただき、関係者一同、心より感謝申し上げます。
今年の春もお陰さまで、定例の植樹祭となる『湘南国際村めぐりの森植樹祭』を開催できる運びとなりました。
開催日は、5月12日日曜日での公募開始となります。人数制限はありません。
2009年より植樹を推進しております『湘南国際村めぐりの森』が環境省の推進する『30by30』※、国の保護地域以外で生物多様性保全に資する地域『OECM』※の自然共生サイト※の対象地として、今年2024年度に神奈川県より環境省へ湘南国際村めぐりの森を申請する予定でおります。
自然共生サイトへ湘南国際村めぐりの森が登録されれば、2022年12月にカナダ・モントリオールで開かれた生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)にて、採択されました2030年までの新たな世界目標「昆明・モントリオール生物多様性枠組」及び、SDGs目標貢献としても国際的な環境保護エリアとして、世界へ認識されることになります。足かけ16年間、数万人の方に御支援いただいて参りました植樹事業が関係者の皆さまへも誇れるニュースとなります。華々しい来春が待ち遠しいものです。
私たちが目標と定め、植生を復元する土地本来の森は、文明の礎であり、いのちと心と遺伝子を護る防災林となります。気候変動による大型災害の到来が懸念される昨今、既に国土では、人間の干渉が一切入っていない手つかずの原生林は、消滅※してしまいました。
それでも諦めずに原生林に近い植物生態系となる土地本来の森を人の手で再生し続けなければなりません。その理由は、地球温暖化対策には、二酸化炭素の排出量の削減だけでは、問題が解決しないからです。根本から地球温暖化を緩和するためには、毎日降り注がれる太陽エネルギーも二酸化炭素と一緒に穏やかに吸収固定した上で、エネルギー変換する植物の存在が地球環境の改善にとっても救世となり得ます。
そうした植物の集大成である本物の『森』は、圧倒的な持続力を誇り、尚且つ、体積が大きな分、炭素固定量も他のフィールドを凌ぎ、環境を安定させる力があります。人知の及ぶ力を超越した土地本来の森を再生しなければならない理由がそこにあります。人間の可能性を広げる最善で最短のプラスの環境貢献活動を継続する必要があります。どうぞ、皆さまの手で失われた土地本来の森を再生するお手伝いをご協力ください。
開催にあたって、御支援くださいましたスポンサー企業様はじめ、関係各所の皆さまに感謝すると共に、スタッフ一同、その御信頼にお応えできるように努めて参ります。宜しくお願い申し上げます。
■協 賛■
~以下4社 非営利型一般社団法人Si lva(シルワ)を通じて~
混植・密植方式植樹推進グループ
グループ長 川下 都志子
※30by30・・・2030年までに陸と海の30%以上を「保護地域」と「OECM」により保全する新たな世界目標
※OECM(Other Effective area-based Conservation Measures)・・・保護地域以外で生物多様性保全に資する地域
※自然共生サイト・・・民間の取組等によって生物多様性の保全が図られている区域
※国内の原生林現存率は、環境省の最新の調査結果『現存植生図』により0%の推測
本イベントは、当法人を通じて、環境省が推進する「つなげよう、支えよう森里川海」プロジェクトへ賛同の上、推進しております。
当法人は、環境省が推進する海と陸の保護エリアを30%ずつに拡大する
「30by30」プロジェクトのアライアンスメンバーに登録されています。
植樹前 2021年9月
植樹後 2022年3月1日
宮脇メソッドを学ぼう植樹祭が終了した、10月13日日曜日の午後からは、公益財団法人鎮守の森のプロジェクトより推奨いただきまして、引き続きG20 Global Land Initiative 関連イベントに、学校の森づくりの事例の一つである葉山町立葉山小学校の『葉っぴぃの森』を使節団の皆さまにご視察いただきました。
コロナ禍で課外授業やイベントも中止となる中、児童に元気になっていただくために校庭の中で『葉山町本来の森』を再生するプロジェクトを2019年にご提案し、採択いただきました。
2022年3月1日に当時の卒業生である6年生の児童130名と130本の潜在自然植生22種類を植樹した場所となります。
当日までに何度も決起集会なる打ち合わせを重ね、
校長先生はじめ、6年生担任の先生方・PTA・子供たちとG20地球環境セクション使節団の皆さまをどうやって『お持て成し』するか、綿密にシナリオを考察しました。
写真のポーズは、シルワの『木が気になる』ポーズです。個性的な木々を真似て、ポーズするだけで、そこに人間の森ができます。夜19:30まで、先生方と学校で白熱したミーティングを展開した時もありました。
いよいよ、使節団の皆さまが到着され、葉山小学校の安達校長先生による『葉っぴぃの森』の紹介がはじまりました!!
児童のためのみならず、担任の先生方のお立場やPTAの皆さまの窓口も、対外的な校章も担われる安達校長先生。
お人柄がにじみ出る温かい司会進行となりました。
大役を果たした『葉っぴぃの森』の守り主、
石碑へ子供たちがご褒美をお供えしていました。
ご褒美のどんぐりは、美味しいマテバシイ。
”葉山町の主木は、スダジイだよ。スダジイの方がもっと美味しいよ。”どんなシーンもそこに森があれば、多くの学びになります。
森を知ることで、地域の個性を自然に把握してゆくのです。教育は、国の礎、人間である証明。日々、教育に取り組まれる全国の先生方に心より、感謝を申し上げます。
お別れの後は、葉山小学校・神奈川県・協働参加型めぐりの森づくり推進会議とシルワで記念写真!!
達成感に先生方も児童も笑顔がキラリと光ります❣
生まれてから、僅か十数年で地球温暖化と直面しなければならない子供たちの苦悩は、計り知れません。
小さな身体で厳しい現実を知った時のストレスを思うと
シビアな現実を伝えなければならないシルワは、慎重に言葉を選ぶ必要性があると再認識しました。
スピーチを聴きながら、成長した雄姿への感動と併行して、
申し訳なさで気持ちが押しつぶされそうでした。
新型コロナによる世界規模の感染症も環境破壊による余波となるパンデミックです。
何も知らない子供たちの世界をここまで追い詰めたのは、私たち大人の責任です。
誰も、誰一人、言い逃れは、出来ません。
儲かれば、何をしても良いという無言の掟の中で
自然界を破壊し、殺戮を続けてきたのです。
私たち大人は、絶対に死ぬまで責任をとり続けなければなりません。
そうした現実の中で人類が取り組める最善・最良の環境貢献活動が『土地本来の森』の再生です。
小さな苗木を植えて生長する土地本来の森は、既に生長し安定した森の20~30倍の
生長速度で二酸化炭素と太陽エネルギーを吸収し、地球温暖化の直接的な緩和策となります。
私たち人類の最終兵器は、『森の再生』なのです。
何一つ地球上の生物生態系の中で真実の『生産』活動をすることができない人間に
所有権を主張し、国土を奪い合う権利は、ありません。
かわいい子供たちのために、自分たちの遺伝子を守るために
沢山の地球上の生物のために、いま直ぐ!森を再生しましょう!!
既にタイムリミットが迫っています。明日では、遅すぎます。
森を再生して、安定するまでに20~30年かかります。
できない言い訳は、誰でも思い付くことができます。
困難に立ち向かい森づくりを続ける先にこそ、私たちが思い描く理想の未来があります。
未来は、まだ決まっていない。
望む未来は、私たちの手で引き寄せるのです。
シルワ代表理事 川下都志子
2024.10.13
植樹前
植樹後
チェック開始!
次は、PTAの皆さまによる『葉っぴぃの森』のメンテナンス方法の解説です。植樹後は、児童・先生・PTA・卒業生の皆さんでメンテナンスを連携して行っています。
宮脇メソッドのオーソドックスな育樹ではなく、草の命も活かす『風の草刈り』は、対象ステージの多様性をキープしたまま、森を育むシルワならではのやり方です。PTAの皆さまが深い意味までご理解くださっており、感無量でした。
プロジェクト名
発案者
宮司 草山清和様
地球をつなぐ植樹プロジェクト2020 とは
「2020年オリパラで秦野盆地から鎮守の森を世界に!!」の呼び声の下、日本から世界へ広がる大きな動きを作るために立ち上げられたプロジェクトです。
平成19年より「千年の杜づくりプロジェクト」を始動された、平戸に鎮座される『出雲大社相模分祠』では、団体・法人・地域住民と協働参加型の鎮守の森づくりを実施され、実に67,900本、ボランティア参加者7050名の杜づくり実績を積まれてきました。
今回の地球をつなぐ植樹プロジェクト2020では、出雲大社相模分祀様が独自に購入された候補地に植樹を行い緑化の流れを世に広げることが目的です。
私たち、Silvaも名誉顧問や理事である宮脇昭博士(横浜国大名誉教授)、中村幸人博士(元東京農大教授)とご一緒に総力を挙げて、植生修復のシナリオを考察させていただきます。