監事・相談役・顧問メンバー紹介


監事

かじわら みどり

梶原 緑

書き

  • 株式会社大川印刷 営業部 サブリーダー
企業名 株式会社大川印刷

本社

 横浜市戸塚区上矢部町2053
創業 1881年(明治14年) 11月9日

「本業を通じたCSRを実践する」をモットーに社会貢献を行う老舗印刷企業。CSRの一環として植樹祭のパンフレットやチラシの作成も請け負っている。時代の流れを敏感に感じ取り環境や人に配慮する経営を行っており、取引先には幾つもの有名銀行の支店などがある。

 


 

ッセージ

 

2030年までに国連は持続可能な開発のための、ファクトシートを2016年1月1日に採択されました。その中に掲げられた 「15.陸の豊かさも守ろう」 には、陸上生態系の保護、持続可能な森林管理、土地劣化の阻止及び逆転なども含まれます。現在は外来種も多く、私たちの暮らしている土地本来の動植物をこれ以上根絶させないために、また将来を担う子ども達や、その先の世代まで、自然を絶やすことのないように、私達の地域でもできる森づくり、例えば鎮守の森での自然の恵み、どんぐり拾いや植樹祭を通じた教育など、貢献していきたいと存じます。

 

1日でなくなった自然は1日では回復しない。

だから一人でも多くの人の手で木→林→森を作りたいと考えています。

 


相談役

 ふじわら  かずえ

藤原 一繪

書き

  • 日本の植生学者
  • 横浜国立大学名誉教授
  • 国際植生学会副会長
  • 国際植生学会評議員
  • 横浜市立大学大学院生命ナノシステム科学研究科地球の緑再生寄付講座特任教授

 

版物

 

「9千年の森をつくろう」藤原書店 2022年(共著)

Warm temperate deciduous forests around the Northern HemisphereSpringer 2015(編著)

 

 

横浜国立大学大学院環境情報研究院・学府教授を経て、2010年横浜国立大学名誉教授。国際植生学会名誉会員。1979年学位は、理学博士(東北大学)。

 

1967年横浜国立大学教育学部生物学卒業。

1969年CNRSフランス中央研究機関給費研究員として、リール大学でテリル(ぼた山)の植生研究、西ドイツ理論・応用植物社会学研究所在外研究員として、高層湿原植生の研究を行う。1999年米国フルブライト上級研究員としてジョージア大学において生態リスク研究を行う。宮脇昭横浜国立大学名誉教授の門下で師の理論を継承し、みどりの保全・回復に精力的に取り組んでいる。世界の植生比較を基盤に、緑・環境・ひとの関係を明らかにし、土地固有の自然植生再生研究・実験をつづけている。現在の大型プロジェクトは中国・ネパール・ケニアの自然林再生を中心に、国内外の自然林再生指導、国内の環境保全林のみどり機能,災害に対する森林によるバリアー形成研究を進めている。

 

 

ッセージ

 

自然林を探索しましょう。自然林を体験することで、安定した自然林がいかに環境と調和して災害を緩和しているか体感できます。そして安定した自然林内を歩くことで、森の息吹を体感できます。

 

開発で安定した森を失った為に、斜面崩壊や地滑り、津波、山火事など身の回りに災害リスクが多発しています.まずは安定した自然林を守ること、そして壊してしまった後には、何とか安定した自然林を再生しましょう。その土地に適した手法で、自然林構成種の苗木を密植、混植、ランダムに、その土地に合った土壌を再生して植栽することで、安定した自然林を15-20年間で再生できます。

 

蓄積炭素量は60年生の雑木林の倍以上です。多様な樹種の集まりが鳥類、昆虫、そして動物の棲み家になり、時間が経てば立つほど立地を安定化させます。宮脇方式の自然林再生は3年でメンテナンスがいらなくなります。

 

一人一人が、家族が、友達同士が参加して再生した自然林は、参加者の心にも森をつくることになります。

災害リスクが少ない場所で里山を再生したい場合は、雑木林であれば下草刈りを毎年行う管理や、10-15年に1度伐採する管理を行います。近年少なくなった草原を再生したい場合は毎年刈りましょう。長い間続けるメンテナンスを覚悟して里山管理を続ける必要があります。

 


 あおき まさあつ

青木 正篤

書き

  • グリーン航業株式会社 取締役
  • 国土緑化推進機構 前・常務理事

公益社団法人国土緑化推進機構で、緑の募金の普及拡大、国民参加の森林づくり、企業の森づくり、全国の幼稚園を巡回する「森の教室」などを展開

 


 

昭和51年3月東京農業大学農学部林学科卒業後、林野庁入庁、熊本営林局・飫肥営林署、林野庁林道課・治山課、前橋営林局大田原営林署長・前橋営林局企画調整室長などを経て、林野庁管理課・企画課・森林組合課課長補佐、旭川営林支局業務部長・総務部長、関東森林管理局東京分局計画第2部長、緑資源公団森林業務部長・総務部長、林野庁東北森林管理局次長(青森事務所長)などを務め、平成21年4月林野庁林業・木材産業情報分析官で退官。この間、国有林野事業、民有林行政の推進に尽力する。

 

平成21年5月から国土緑化推進機構参与、21年8月から30年8月まで常務理事として、緑の募金を通じた国民参加の森づくりの推進に努める。平成30年10月からグリーン航業株式会社取締役。

 

ッセージ

 

 わが国の森林は過去に何度も荒廃したが、時代時代に植林が行われ森林を守る努力が継続、豊かな緑を取り戻しました。地球温暖化により、極端な気象現象が世界各地で頻発しています。わが国も例外ではなく、毎年各地で台風、竜巻、集中豪雨などによる自然災害が多発、巨大地震の発生の確率も高まってきています。寺田寅彦が言ったように、「特殊な天変地異に絶えず脅かされなければならない運命の下に置かれていることを一日も忘れてはならない」のであり、常に備えをしておく必要があります。いまを生きる私たちは、先人の努力に感謝するとともに、未来の子供たちのために、安全な国土、豊かな環境を引き継ぐ責務があります。

 


顧問

 ひらの   ゆう

平野 侑

書き

  • 博士(農学)
  • 森林再生指導員3期生
  • 日本学術振興会特別研究員PD
  • 信州大学非常勤研究員

 

 

2015年4月 東京農業大学地域環境科学部森林総合科学科に入学

2019年4月 同大学地域環境科学研究科林学専攻(博士前期課程)に入学

2021年4月 同大学同専攻(博士後期課程)に入学

2024年3月 東京農業大学にて博士(農学)の学位を取得。

2024年4月から信州大学理学部に研究員(日本学術振興会特別研究員PD)として着任。

 

版物

 

1.Interspecific differences in the responses of root phosphatase activities and morphology to nitrogen and phosphorus fertilization in Bornean tropical rain forests, Yu Hirano, Kanehiro Kitayama, & Nobuo Imai (2022) Ecology and Evolution, 12:1–12. https:// doi. org/ 10. 1002/ ece3. 8669

 

2.Relationship between herbivory and leaf traits in mangroves on Iriomote Island, southern Japan, Yu Hirano, Motoki Marui, Shuhei Tachikake, Taku Kato & Nobuo Imai (2023) Journal of Forest Research, DOI: 10.1080/13416979.2023.2279003

 

3.森の根のトレーニングコース開催報告:“根”について考えた3日間、牧田直樹、福澤加里部、檀浦正子、Daniel Epron、平野侑、水上知佳、蜂須賀莉子、増本泰河、黒見信輔、寺井水萌、橋本裕生、山形拓人、細井彩、小島慧、坂本小雪、諏訪竜之介(2023)根の研究(Root research)、32(4):84-89

 

4.根っこのふしぎな世界 第3巻:くらしと根っこはつながっている?(小泉光久 編)、p24-25、文研出版(2023年、分担執筆)

 

 

ッセージ

 

私は学生時代から現在に至るまで、2,3カ月及ぶ長期調査を何度も行いながらマレーシア・ボルネオ島の熱帯林に分け入り、樹木の根の特性などを調べ続けてきました。その一方、人間による伐採により荒廃した森林や広大なパームオイル畑などを現地で目の当たりにしてきました。私は、熱帯林の研究者としてこのような熱帯林の劣化と消失を食い止めていく義務があるのではないかと思いつつ、実際どうしたらよいのかわからず、悶々とした気持ちを持っていました。

 そんな中、学生時代の指導教官から紹介されたのがSilvaでした。自分は森林生態学の専門家ではあるものの植林事業や森林再生事業に携わった経験はなかったため、実際に事業に参加させてもらうことで大変勉強になりました。特にSilvaのような市民参加型の森林再生事業は、森林の炭素固定機能の向上に寄与するだけでなく、市民の人達の環境教育の場にもなっていると思います。近年はSilvaの森林再生指導員も急激に増えており、このようにSilvaの活動の輪が広がることで地球環境問題を社会全体で考えていくムーブメントが徐々に広がっていけば、少しずつ森林再生や環境保全への道が開けていくのではないかと考えています。

 

私は、森林生態学の専門家としてデータ解析の補佐や意見提供などをさせていただきながら、引き続きSilvaの事業をサポートしていきたいと思っております。また、Silvaの経験を活かして熱帯林保全をどう進めていくべきかについても考えていきたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。