花粉症とは
現在スギ花粉症患者は国内で推定3000万人以上といわれ、国民の4人に1人がスギ花粉症にかかっています。
花粉症の種類はスギ以外にもヒノキやブタクサなど様々あるため、花粉症全体で言えば患者数は更に多くなります。
花粉症は最早日本の国民病ともいえる病気となってしまっているのです。
そもそも花粉症とは、スギなどの針葉樹が子孫を残すために出す花粉が原因で起こるアレルギー症状です。
植物が花粉を出すこと自体は子孫を残すための自然な行為でそれ自体は何ら悪くはありません。
問題は植え方なのです。
花粉症の原因
通常植物は同じ種類のものが同じタイミングで同じ場所に生えることはありません。
森林が自然に形成されていく時は様々な種類の植物がそれぞれ違うタイミングで生えていきます。
そのため、同じ種類の植物が一箇所に集中して植えられると植物は危機感を感じて子孫を残そうと通常より多く花粉を出してしまうのです。
そういった事を鑑みると、戦後の木材が必要な時期に人々が森に杉やヒノキを密集させて同時に、そして大量に植えてしまった事により、今の様に花粉症患者が増えてしまっているといえます。
この、「花粉を飛ばす植物を同じタイミングで同じ場所に植えてしまったこと」が花粉症大流行の原因なのです。
更に、スギが花粉を多く飛ばすようになるのは樹齢30年を超えてからなので花粉症患者はこれからさらに増えていく可能性があります。
花粉症は薬によって根本的に治療することが難しく、毎年発症してしまう厄介な病気です。
根本的に解決する方法としては、単層の人工林を減らし天然林のような広葉樹で形成された複層林を増やすことが出来れば花粉症を抑えることが出来るかもしれません。