9月8日(日)の森林再生指導員七期生の実地研修は、約400年樹齢のタブノキの古木の周辺に失われた植生種を復元するため、粗朶づくりと植樹を実修いただきました。
粗朶(そだ)づくりでは、落ちている枝を紐で括る簡単な作業にみえますが、バランスよく円柱状になるように個性的な枝を調整して置きながら、仕上がり具合を予測する知見が必要で、なかなか完璧にはできません。
しかも集めた枝を紐で縛る時には、圧縮しながらの作業となるため、握力とコツの習得が必要となります。
つくられた粗朶は用途が多岐に渡り重宝するのですが、今回は土留めの横木として活用いただきました。土留めも直線を使わず、曲線に仕上げる過程で小刻みに置ける粗朶は相性抜群です。
そうして整ったマウンドに植樹作業をいただきますが、パートナーと2名でペアを組み、お互いにレクチャーし合いながら指示通りに植えることができるかの実地研修となります。
将来活躍いただくリーダーとして、分かり易く植樹方法を説明できるスキルは重要です。ただ木を植えるだけですが、沢山の留意事項があり能力が試されます。
大地に土地本来の木を植える、それはシンプルで騙しの効かない環境貢献活動です。
現実の作業は昔から変わらない地味な作業の積み重ねですが、地球生態系サービスに寄生して生きることを宿命とした人間が、あまたの生物のしとねとなる『森』という生産者を復活させることができる壮大なミッションであり、プロジェクトです。
いのちに関わる真実を実感し携わることができれば、人類として地球と向き合うべき生き方も自ずと見えてきます。
人類の『土地本来の森づくり』への覚醒を願って、私たちシルワは『知る』機会を提供し続けます。
来年度の森林再生指導員研修は、3月に実施予定となります。
興味のある方は、ぜひエントリーください。
在るものを活かす、シルワの最初の森づくり実験地 Before2016.12
After2022.5.28