森林再生指導員認定制度へお申込みされた7名の受講生が集まりました。
9月7日(土)は、植物観察と植生調査を実地研修いただきます。
この研修でおさえておかなければいけない基本軸は、『潜在自然植生種』という概念です。
例えば外来種とは、国土の外からやって来た種のことですから分かり易いですが、在来種と潜在自然植生種は混同されやすい側面があります。
在来種とは、国内で進化してきた土着の種のことをいいます。反面、沖縄のゴーヤが東北で根付いても日本本来の『在来種』となります。そのため、概念としては、括りが大きく地域性が欠けています。
それに対して『潜在自然植生種』とは、『その土地本来の』という明確な条件が付きます。つまり、在来種である上で更に地域性を追求することになるのです。
この潜在自然植生の概念により、地域毎の植生を復元することができれば、その土地本来の景観の『個性』も取り戻すことができます。
南北に長く太平洋側と日本海側でも『個性』が異なる繊細な環境を有する日本の場合、暖温帯で雨量も安定しているため、7000種近い植物が生息しています。
地域らしさを追求する時、その個性を彩る植物達は文化・歴史・教育・生活・防災などの多方面にそこで生活される皆さまのお力になることでしょう。
失われた森を再生することは、私たちの『らしさ』を取り戻すことになります。こうしたこと研修を通じて、学びを立体に実感いただきリーダーを育成して参ります。
来年度の森林再生指導員研修は、3月に実施予定となります。
興味のある方は、ぜひエントリーください。
在るものを活かす、シルワの最初の森づくり実験地 Before2016.12
After2022.5.28