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公益財団法人鎮守の森のプロジェクト主催の宮脇メソッドを次世代へ継承し、2040年までに世界中の砂漠や荒廃地を50%削減することを目的に、世界27ヵ国から使節団の皆さま55名がご来場され、総勢約130名が集まり、10月11日金曜日に国際シンポジウムが横浜国立大学で開催されました。
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G20 地球環境セクション(The G20 Global Land Initiative)は、サウジアラビアが G20 議長国を務めていた 2020 年に、G20 諸国によってリヤドで設立されました。 このイニシアチブは、2040 年までに荒廃した土地の 50% 削減を達成するという G20 首脳のコミットメントを反映することを目的としています。
土地劣化の問題と修復の機会について子供たちと地域社会の意識を高めることは、G20 グローバル戦略の不可欠な部分です。これに関連して、G20 地球土地イニシアチブは、パートナーと協力して、2024 年に日本の宮脇の森と都市林に関する国際シンポジウム、特に「学校の自然教室としての宮脇の森創造に向けて」を目的として開催することを計画しています。(公益財団法人鎮守の森のプロジェクトHPより抜粋)
G20 地球環境セクション 事務局長 Dr. Muralee Thummarukudy Director, (UNCCD)より、国際シンポジウムの目的についてお話いただいた後は、横浜国立大学名誉教授 藤原博士(理学)により、宮脇メソッドを次世代へ継承し、世界へ広める必要性、森の大切さなどを講話いただき、使節団の皆さまによるセッションが始まりました。
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シルワは、代表理事の川下が15:40~のワークショップ 2(司会:藤原博士)にて、『学校での自然ラボプロジェクトのための資金調達戦略』について、宮脇式森の資源確保と教育成果を提供するための革新的なアプローチの事例としてオファーいただき、パネリストとして登壇させていただきました。
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先ずは、具体的な事例を発表します。一人の持ち時間は、13分です。当日までの訓練では、12分50秒(日本語)でクリアしていたため、代表理事も余裕がありました。ところが、直前で映像の英語表記だけでは、聴講者の理解が深まらないことから、スライド毎に英語への通訳が入るスタイルへ変更になりました。
そうすると、持ち時間13分では半分しか話せなくなります。早々にトークタイムの終了を知らせるベルが鳴りましたが、藤原博士より、「大事な内容なので、話して構いません。」とご指示いただき、予定の学校の森づくり案件4件と資金調達戦略について発表させていただきました。
けれども、後日にお会いしました使節団の皆さまには、ベルが鳴っても無視して話し続けた日本人として認識されていたことが分かりました。日本への誤ったイメージに繋がるといけませんので、HPを通じて訂正させていただきます。司会をされる藤原博士のご指示で発表を続けたのみとなります。どうぞ、誤解のないようにお願い申し上げます。
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各国のワークショップ2の登壇者4名の発表後は、トークセッションです。会場からは、様々な質問が飛び交い、次世代へどうすれば、宮脇メソッドを継承することができるかを話合い、盛り上がりました。
こうした機会に全く臆さず挙手される海外の皆さまがとても魅力的でした。
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国際シンポジウムへの登壇や湘南国際村めぐりの森での『宮脇メソッドを学ぼう植樹祭』などをオファーくださった公益財団法人鎮守の森のプロジェクトの新川事務局長と記念写真(左)。宮脇メソッドを次世代へ継承し、世界中に広めるための世界初となる栄えある機会にお声かけいただきまして、誠にありがとうございました。心より感謝申し上げます。
代表理事の川下は、御礼の意味も込めて、日本の国旗をイメージした紅白の着物で参加し、海外の方に好評をいただきました。この日、シルワは9名で会場入りしていました。学校の森づくりの資料配付など、森林再生指導員全員でサポートしてくれました。皆さん、ありがとうございました。
宮脇メソッドを継承した世界中のリーダーが一堂に会し、未来のために考察する時間は、密度が濃く記憶に残る特別な時間となりました。地球温暖化の緩和策として、できるだけ早く森づくりを進めなければなりません。
そして、私たち日本人が自覚しなければならないのは、宮脇メソッドの発祥地は、日本であり、宮脇メソッドは、日本のオリジナルブランドであるということです。シルワも森の専門家として、本家本元である日本に於ける役割を世界レベルで自覚し、決意を新たにする一日となりました。
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在るものを活かす、シルワの最初の森づくり実験地 Before2016.12
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After2022.5.28