G20地球環境セクション使節団の皆さまが葉山小学校のMiyawaki Forestをご視察されました!

 

【主 催】

 

公益財団法人 鎮守の森のプロジェクト

非営利型一般社団法人 Silva(シルワ)

 

植樹前 2021年9月  

 植樹後 2022年3月1日


 

 

 宮脇メソッドを学ぼう植樹祭が午前中に終了した同日、10月13日日曜日の午後からは、公益財団法人鎮守の森のプロジェクトより推奨いただきまして、引き続きG20 Global Land Initiative 関連イベントに、学校の森づくりの事例の一つである葉山町立葉山小学校の『葉っぴぃの森』を使節団の皆さまにご視察いただきました。

 

  コロナ禍で課外授業やイベントも中止となる中、児童に元気になっていただくために校庭の中で『葉山町本来の森』を再生するプロジェクトをご提案し、採択いただきました。

 

 2022年3月1日に当時の卒業生である6年生の児童130名と130本の潜在自然植生22種類を植樹した場所となります。

 

 

 

 当日までに何度も決起集会なる打ち合わせを重ね、

校長先生はじめ、6年生担任の先生方・PTA・子供たちとG20地球環境セクション使節団の皆さまをどうやって『お持て成し』するか、綿密にシナリオを考察しました。

 

 写真のポーズは、シルワの『木が気になる』ポーズです。個性的な木々を真似て、ポーズするだけで、そこに人間の森ができます。夜19:30まで、先生方と学校で白熱したミーティングを展開した時もありました。

【ご来賓の皆さま】

G20 地球環境セクション 事務局長Dr. Muralee Thummarukudy Director, (UNCCD)

国連の UNEP 大阪事務所

ローマの FAO

パリの UNESCO

ユネスコナイロビ事務所  計 55 名(海外 27 ヵ国)

 

葉山町役場 教育長 稲垣 一郎様

協働参加型めぐりの森づくり推進会議 会長 名執 芳博様

神奈川県地域政策課調整 GL 長谷川 英樹様 

 

 いよいよ、使節団の皆さまが到着され、葉山小学校の安達校長先生による『葉っぴぃの森』の紹介がはじまりました!!

 

 児童のためのみならず、担任の先生方のお立場やPTAの皆さまの窓口も、対外的な交渉も担われる安達校長先生。

 

 お人柄がにじみ出る温かい司会進行となりました。

 

 登場と同時に、やんちゃなトークが弾けて、「コメディアンじゃないよ」と校長先生に紹介された吉田先生は、当時の森づくりの担当者です。

 コロナ禍の行動制限で苦しむ子供たちのために、森づくりを校庭で実現できるように、文字通り『奔走』してくださいました。

 

 苦労して実現した『葉っぴぃの森』が国際的な催しで脚光を浴び、栄えあるこの日を迎えることができて、喜びも大きいことでしょう。


 

 次は、PTAの皆さまによる『葉っぴぃの森』のメンテナンス方法の解説です。植樹後は、児童・先生・PTA・卒業生の皆さんでメンテナンスを連携して行っています。

 

 宮脇メソッドのオーソドックスな育樹ではなく、草の命も活かす『風の草刈り』は、対象ステージの多様性をキープしたまま、森を育むシルワならではのやり方です。PTAの皆さまが深い意味までご理解くださっており、感無量でした。

 

そして、3人の主役の登場です!!

6年生の児童の皆さんが森づくりに携わったことによる感想文を披露してくださいました。

 

 

最初は、日本本来の森の存在も林と森の違いも分からなかった子供たちが、

総合学習の時間に受講したシルワの森の講座で、覚醒し知識を昇華してくれていました。

発表してくれた児童の素晴らしい感想文の一部を抜粋して、ご紹介します。

日本が世界に誇れる子供たちを代表したメッセージです。

 

『森の学習をして、植物は、光合成をして二酸化炭素(と太陽エネルギー)を吸収して、

酸素に変えてくれるという、役割があることを知りました。

植物が私たち人間が生きていく中でとても大切な存在であることを知りました。

それなのに、自然破壊が進み、原生林の森が殆ど無くなっていると知り、驚きました。』

 

『森は、多くの動植物の棲み家であり、生物多様性を守るために重要です。

小さな行動が集まれば、大きな変化を生むことができます。

G20の皆さん、私たちの未来のために地球温暖化対策に力を入れてください。

私たちも精一杯、頑張ります。みんなで力を合わせて森を護りましょう!!』

 

(細かな森の実情は、分からないけれど)『いまの地球環境は、絶対に変えなければならないということは、

分かります。葉っぴぃの森が地球環境を少しでも良くして、地球温暖化の勢いを

少しだけでも抑えられるなら、日本だけでなく、世界で取り組んだ方が良いと思いました。

もしそれが出来たら、ぼくらが繋いでいく未来が少し変わるのではないかなと思いました。』

 

 

世界27ヵ国から集ま55名の使節団の皆さまの前で

堂々と想いを言葉にのせる子供たちの姿に聴講者は、感動しました。

 

 

生まれてから、僅か十数年で地球温暖化と直面しなければならない子供たちの苦悩は、計り知れません。

小さな身体で厳しい現実を知った時のストレスを思うと

シビアな現実を伝えなければならないシルワは、慎重に言葉を選ぶ必要性があると再認識しました。

スピーチを聴きながら、成長した雄姿への感動と併行して、

申し訳なさで気持ちが押しつぶされそうでした。

 

新型コロナによる世界規模の感染症も環境破壊による余波となるパンデミックです。

何も知らない子供たちの世界をここまで追い詰めたのは、私たち大人の責任です。

誰も、誰一人、言い逃れは、出来ません。

 

儲かれば、何をしても良いという無言の掟の中で

自然界を破壊し、殺戮を続けてきたのです。

私たち大人は、絶対に死ぬまで責任をとり続けなければなりません。

 

そうした現実の中で人類が取り組める最善・最良の環境貢献活動が『土地本来の森』の再生です。

小さな苗木を植えて生長する土地本来の森は、既に生長し安定した森の20~30倍の

生長速度で二酸化炭素と太陽エネルギーを吸収し、地球温暖化の直接的な緩和策となります。

 

私たち人類の最終兵器は、『森の再生』なのです。

何一つ地球上の生物生態系の中で真実の『生産』活動をすることができない人間に

所有権を主張し、国土を奪い合う権利は、ありません。

 

かわいい子供たちのために、自分たちの遺伝子を守るために

沢山の地球上の生物のために、いま直ぐ!森を再生しましょう!!

 

既にタイムリミットが迫っています。明日では、遅すぎます。

森を再生して、安定するまでに20~30年かかります。

 

できない言い訳は、誰でも思い付くことができます。

困難に立ち向かい森づくりを続ける先にこそ、私たちが思い描く理想の未来があります。

 

未来は、まだ決まっていない。

望む未来は、私たちの手で引き寄せるのです。

 

シルワ代表理事 川下都志子

 


 

藤原先生が指揮された質疑応答の後は、時間が迫り、お別れの時間となりました。

G20地球環境セクションのムラレー事務局長は、

『会議ではなく、アクションを起こそう!』と決意表明してくださいました。

 

また、葉山小学校へ国際的な姉妹校連携のオファーが各国からありました。

児童も留学して、世界から日本を視ることができれば、視野も広がります。

嬉しいハレーションが盛り沢山でした。

 

シルワにとっても宮脇昭先生の教えを引き継がれた、

世界中の仲間にお会いすることができて、最高の一日となりました。

心より、御礼申し上げます。

 

そして、今回のご縁を繋げてくださいました公益財団法人 鎮守の森の森プロジェクトの皆さま、

本当にありがとうございました。スタッフ一同、感謝申し上げます。

 

 

お別れの後は、葉山小学校・神奈川県・協働参加型めぐりの森づくり推進会議とシルワで記念写真!!

達成感に先生方も児童も笑顔がキラリと光ります❣

 

 

 

 大役を果たした『葉っぴぃの森』の守り主、

石碑へ子供たちがご褒美をお供えしていました。

 

 ご褒美のどんぐりは、美味しいマテバシイ。

”葉山町の主木は、スダジイだよ。スダジイの方がもっと美味しいよ。”どんなシーンもそこに森があれば、多くの学びになります。

 

 森を知ることで、地域の個性を自然に把握してゆくのです。教育は、国の礎、人間である証明。日々、教育に取り組まれる全国の先生方に心より、感謝を申し上げます。

 

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日本語 森講座リーフレットP1-4セット_Silva2024.9.13.pdf
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写真家によるphoto作品は、『森の画廊』よりお楽しみください。

HP掲載の写真をダウンロードすることもできるページです。

 


【予告】

第27回植樹祭は、11月10日㈰を予定しております

お申込みは、コチラ

 

在るものを活かす、シルワの最初の森づくり実験地 Before2016.12

 After2022.5.28


シルワは、国連が掲げる持続可能な開発目標SDGsの11ターゲットへ貢献します。

シルワは、環境省が推進する本プロジェクトに賛同するアライアンスメンバーです。