自然の貯水機能
森林の持つ機能の一つに「緑のダム機能」というものがあります。
「緑のダム」とはその名の通り森林がダムの様に雨水を蓄積しゆっくりと川に流していく機能の事です。
そもそもダムとは川の水をせき止め、ダムによって川に流れる水の量を調整することで大雨による洪水や干ばつに対応するために作られた施設です。
ダムの建設には巨額の費用と期間がかかり、更に建設地の住民や動植物に被害が出てしまうこともあります。
そこで森林が自動的にダムとしての機能を発揮してくれるのであれば我々は必要以上のコストをかけずに水害に対応することが出来ます。
ダム機能のメカニズム
通常、雨が降ると木の無いところでは雨水は土と共に地表を流れて行ってしまいます。
ですが森林では一度落ち葉などで雨水を遮断し、ミミズなどの土壌生物によって軟らかくなった土壌が雨水を吸収し、地下水として蓄えます。
そしてその地下水がゆっくりと河川にしみだしていくため渇水を防ぐことが出来ます。
また、雨水が地表を流れていくことがあまりない為一度に河川の水量が増加することを防ぎ、洪水や土砂崩れを予防することが出来ます。
つまり森林は洪水・土砂崩れ・渇水を防ぐことのできる素晴らしいダムとしての機能も有しているのです。
※ここで言う森林とは幾種類もの植物で構成されているような、土地本来の植物で構築された森林の事を指します。
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