私たちの使っている手法の一つに風の草刈りがあります。
この草刈りは自然の流れに逆らわず手助けする手法です。
通常、雑草は邪魔なものとして扱われ、草刈りでは根元からすべて刈られていってしまいます。
ですが雑草にも様々な役割があります。
その土地に必要な草が芽生え、細根で土壌を耕し、その身が枯れた時には、大地の肥料となり、少しずつ、より寿命が長い植物が育つことが出来る様にすることが雑草の役割です。
雑草をすべて根元から刈ってしまうとその役割が果たせなくなってしまうので結果的に自然が回復するのが遅れてしまいます。
そこで登場するのが優しく頭を撫で狩りし、細根と茎のバランスを整える風の草刈りなのです。
風の草刈りではあえて雑草を根元から切り取りません。
雑草が風に負けて折れたり倒れたりする高さに合わせて雑草を刈っていきます。
そうすることで雑草に過度な負担は与えずに、かつ自然に枯れていくタイミングを早めることが出来ます。
この手法では何回かに分けて草刈りを行う必要があり、かつ自然に枯れていくのを待つことになるため通常の草刈りに比べて草刈りが完全に終わるまでにかかる期間はやや多めになってしまいます。
ですがその分1回1回の手間は軽減されますし、自然に枯れるまでの期間と枯れて行った雑草の栄養で土壌が豊かになるため結果的に総合的なコストや効果の面で通常の草刈りよりも優れているのです。